音楽の仕事を得るためには、広報が必須

「もっと演奏の仕事を増やしたい!」
そう考えたとき、多くの音楽家はまず演奏技術を磨こうとします。もちろん、それはとても大切なことです。しかし、どれだけ素晴らしい演奏ができても、その存在を知ってもらえなければ仕事にはつながりません。
現代の音楽家に必要なのは、「演奏力」と同じくらい「広報力」です。
では、どこに力を入れればよいのでしょうか。私なら、広報活動の割合を次のように考えます。
広報の配分

まず最も重要なのが、ホームページとSEO(40%)です。
学校や幼稚園、企業などで演奏を依頼したい担当者は、多くの場合、インターネットで検索します。「芸術鑑賞会」「学校公演」「子ども向けコンサート」などのキーワードで検索したときに、自分たちのホームページが見つからなければ、そもそも比較対象にすら入りません。検索で見つけてもらえる仕組みを作ることは、24時間365日働いてくれる営業担当を育てるようなものです。
次に重要なのが、YouTube(30%)です。
文章や写真だけでは伝わらない「楽しさ」や「安心感」は、動画が最も伝えやすい媒体です。芸術鑑賞会のダイジェストや、子どもたちが笑顔で参加している様子、会場全体が盛り上がる場面などを発信することで、「この団体ならうちの学校でも喜んでもらえそう」というイメージを持ってもらえます。YouTubeは営業資料としても非常に強力です。
そして、直接営業や紹介(20%)も欠かせません。
教育委員会への訪問、芸術鑑賞会を扱う代理店との関係づくり、過去に演奏した学校へのフォローなど、人と人とのつながりから生まれる仕事は今も数多くあります。一度演奏した学校へ翌年も連絡を入れるだけで、リピートにつながることも少なくありません。
最後が、instagram・Facebook・Threads(10%)です。
SNSだけで大きな仕事が決まるケースは多くありません。しかし、ホームページを見た担当者がSNSも確認することはよくあります。定期的に活動を発信していれば、「今も活発に活動している」「子どもたちから人気がある」「安心して依頼できそう」という信頼感につながります。SNSは仕事を直接取るためというよりも、仕事を決めてもらう最後の一押しとして大きな役割を果たします。
演奏の仕事を増やしたいなら、演奏だけに時間を使うのではなく、「どうすれば見つけてもらえるか」「どうすれば安心して依頼してもらえるか」を考えることも仕事の一部です。
どれだけ素晴らしい演奏でも、知られていなければ存在しないのと同じです。
だからこそ、音楽家にとって広報は「演奏の後にやるもの」ではなく、「演奏と同じくらい大切な仕事」なのです。演奏力と広報力、その両輪がそろって初めて、多くの人に選ばれる音楽家になれるのではないでしょうか。
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