個人年金か、厚生年金か

―ひとり社長・音楽家の場合で考える年金の話―
音楽家として活動していると、
老後の年金について不安を感じる人は少なくありません。
特に悩みやすいのが、
- 個人事業主のままで、国民年金+個人年金にするか
- 法人化して、厚生年金に加入するか
という選択です。
今回は、ひとり社長の音楽家を例に、
具体的な数字を使って考えてみます。
個人事業主の場合:国民年金+個人年金
個人事業主の場合、基本は国民年金です。
- 国民年金保険料:月 約17,000円
- 年額:約20万円
将来もらえる年金は、
満額でも年約80万円(月約6.6万円)程度です。
そこで多くの人が検討するのが「個人年金保険」や「iDeCo」です。
たとえば、
- 個人年金・iDeCo:月20,000円
- 年額:24万円
- 30年間積立 → 総額 約720万円
老後に受け取れる金額は商品次第ですが、
国民年金と合わせても、
月10〜12万円前後が現実的なラインになります。
法人(ひとり社長)の場合:厚生年金
次に、音楽家が法人化し、
自分を代表取締役として役員報酬を月30万円に設定した場合です。
この場合、厚生年金保険料は、
- 本人負担:約27,000円
- 会社負担:約27,000円
- 合計:約54,000円/月
一見、高く感じますが、
半分は会社経費になります。
厚生年金に20〜30年加入すると、
将来受け取れる年金は、
- 国民年金+厚生年金で
- 月15〜18万円前後になるケースもあります。
さらに、
障害年金・遺族年金などの保障も手厚くなります。
「負担が重い」の正体
よく、
「厚生年金は高いから嫌だ」
と言われますが、
実際には、
- 将来受け取れる額が増える
- 会社負担分は経費になる
- 社会的信用が上がる
という側面があります。
一方、個人年金は、
- 自由度は高い
- 途中解約リスクがある
- インフレに弱い商品もある
という注意点もあります。
ひとり社長・音楽家の考え方
重要なのは、
どちらか一択にする必要はないということです。
- 厚生年金をベースにしつつ、余裕があればiDeCoや積立を併用
こうした設計も可能です。
年金は「節約」ではなく、
将来の収入をどう作るかという視点で考えるべきです。
音楽家にとって、
年金は後回しにされがちですが、
早く考えるほど選択肢は広がります。
では、
自分の売上・利益規模なら、どちらが有利なのか。
その判断基準については、
音楽ビジネス塾の中で、
具体的な事例を交えて解説しています。